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試合日程/結果

第1節 ヴァンフォーレ甲府

<手倉森誠監督記者会見>

<総括>

 まず、ゲームに際して選手たちに「希望の光の発信だ。そういった期待に応えなければいけない。去年に準優勝している自信と、もうひとつのところで逃した優勝の悔しさをしっかり挑もう。今年こそはという思いをピッチの上で表現しよう」と言って臨みました。
 ゲーム的には甲府のストロング(ポイント)、ウィーク(ポイント)を理解した中でのコントロールをしっかりしていこう、と。そのなかで、まず試合の序盤に甲府の二列目の活動量やパスワークというところで非常にいい入り方をしたのは甲府だったのかな、と。ただし、それにも慌てずにしっかり辛抱しながら、前半の20分25分まで辛抱した戦い方をして盛り返してみせました。
 前半を0-0で折り返した中で、後半にもう少し最終ラインのユニットの裏へ走りこむ、そしてボールを送りこむということを積極的にやろうとする中で得たCKで一点取れたところまで、その後に追加点を狙うべくポゼッションとカウンターを使い分けながらというところまでは良かった。あの失点の部分で本当に相手FWの置き場所というものに対してチャレンジとカバーがあいまいになった分をかき出されて取られた一点というものは非常に良くなかったと感じています。
 ACLのゲームに続いて先行されて追いつかれた状況は、今週のふたつのゲームでもったいない思いをさせられました。「今日のゲームで本当に獲得できたのは、そのもったいなさと悔しさ。リーグの序盤、初戦にこの思いというものをしっかり次につなげるためには、よりチームとしてつめるものをつめて、隙のない戦い方、こういうゲームもしっかりと勝点3につなげられるしたたかさをもう一回やっていこう」という話をしました。
 本当に、開幕戦で一点を取られたというのも久しぶりで悔しいし、サポーターもこの寒さの中で最後まで声援を送ってくれて勝点3を取れなかったことに対しては、本当に申し訳ありません。ただし、サポーターとともに、今日のもったいなさや悔しさというものを、次から一緒の気持ちでまた共闘できれば、必ず勝ちきれるチームにすかさずなれると信じて、前に進みたいと思います。

■序盤はかなり甲府の勢いに押されて前からのプレッシャーをかけられていましたが、ある程度そのような戦い方を覚悟していたのでしょうか。

 いろいろな戦い方を覚悟しています。
 だからこそ相手のウィークとストロングを理解して戦うというのはそういうことで、ゲームの中で劣勢と攻勢は必ずある、劣勢になれば辛抱しないといけないし、攻勢になったからといってイケイケではいけないという戦い方が、我々にはしっかり染みついています。
 勝負ですから、J1での戦いは、もちろん押しこまれるシーンもありますし、まだまだ我々は横綱ではないということを考えれば、ああいうふうになったことも予想済みだし、もちろん最初から最後まで押しこめるゲームをすることは理想だけれども、理想まではまだまだだということを考えれば、こういった戦いを覚悟したうえで、あの時間帯で一点を取られて、勢いに乗られて、もっと後手を踏むことの方がまずいチームだということですから、そうはならなかったということを見れば、まだまだ我々も、あとは突き放すだけだ、というところの課題だと思いますから。

■プランについて。けがをしていた選手が多く、角田選手も昨日に負傷するアクシデントがありました。そうやって選手の組み合わせのプランが変わったなかで、今日の連係面の手ごたえはいかがでしたか。

 富田も攻撃力を増しているボランチで、松下も攻撃的なボランチということを見たときに、若干最初に甲府が二列目から攻撃をしかけてきて、自分たちが辛抱させられたなかで、そのボランチが後ろで仕事をさせられたな、というところはありますよね。前半にFWに入ったところに対して、松下も富田も若干遠い位置に「いさせられた」ということに対して、もったいなかったのかな、と思います。
 後半はそういったところでもしっかり、前に行く方と後ろに残る方とがはっきりした分、少し機能し始めたと思っていますから。ここに来るまでに富田と角田で準備してきた分、昨日に急遽松下に変わったというところを見たときに、ゲームの中でしっかり修正しながら90分進んでいったと思いますから、誰が出てもやれる状態というのは、もっと詰めていかないといけないと思います。

■そのボランチのところにも関係してくるかもしれませんが、時間帯によってはなかなかいいかたちで前でボールを奪えなかった時間もありました。まだ一試合ですが、去年に準優勝した仙台に対して、相手が相当研究してきた印象を受けているのですが。

 今日はちょっと、自分たちも、特に甲府が上がってきたばかりということは意識していないのですが、プレーの中で、ちょっと足下を狙いすぎていたり、あとはテンポ、止めてからのパスの遅さというのが、今日は前回のブリーラム戦よりも目立ちました。和田のボールも引っかかって、松下も後ろ向きな時ににプレッシャーをかけられるということは確かにありました。もう少しそこのテンポというものは、取り戻さなければいけないと思っています。
 それでも、甲府の浅いディフェンスラインは確かに浅かったわけですから、そこに送りこむボールというものは、織り交ぜるタイミング、蹴ったときの精度というものは、少しずれが生じていました。自分たちがボールを取りにいったときに、いつもだったらきれいに取れそうなところが、味方同士でボールが弾かれて相手の方にこぼれるようなアンラッキーさというものが、今日のゲームを難しくさせたのかなと思っているのですが、もう少しオーガナイズの中でひとりひとりのプレーの中で、予測からの決断が早まれば、そういったボールは我々の方に有利に転がってくると思うし、そういったところをトレーニングの中でやらなければいけないと思っています。

■蜂須賀選手についてですが、去年の最終節と比べて、試合の入り方やプレーの内容を監督はどう評価されますか。

 途中から入って最終ライン、というのは難しい状況なのですけれども、守備も考えなければいけないし、そして1-1だからしかけなければいけないというところの理解をして、非常に攻撃的にプレーをしてくれたというふうに評価しています。見えている部分も、FWのくさびであったり、クロスであずけるところだったり、武藤へのスルーパスであったり、非常に落ちついてプレーできていたのではないかと感じています。これから期待できる仕事をしてくれると思います。

■角田選手について。どれくらいの期間でピッチに戻ってこられますか。

 まだMRIをとっていないので、明後日にとってみてどうか、というところです。

■ACLの試合からあまり間がありませんでしたが、疲れはあったのでしょうか?

 最後には90分を通して自分たちの方が走れたと感じていますから、疲れはそう感じていなかったと思います。ACLとJリーグということで、しっかり頭の中を切り替えて今日に臨めたな、と思っていますから。
 若干、コンディションというよりも、おさめて次のプレーでパスを出すというところに関して、少しテンポがずれただけかなと思います。