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試合日程/結果

第10節 名古屋グランパス

<手倉森誠監督記者会見>

<総括>

 みんなの思いが通じた結果になって良かったな、と、ホッとしています。
 力のある名古屋は、けが人も続々帰ってきてタレントが揃い始めました。そのタレントが揃うチームに対して、我々は組織で守備をしようとしました。全員守備で。決定的なピンチでポストに助けられたり、(林)卓人のセーブで事なきを得たこともありましたけれど、全員で守る意識で(失点を)0に抑えられたと思いますし、「彼らの攻撃力を抑えた先には、必ずスペースが生まれている。それをうまく突けば、まずはカウンター狙いがはまるだろう」という話をしていました。それがうまくいって、前半は1-0で、後半もいい時間で点を取れて、落ち着いてゲームをできたと。
 攻撃力、パワーアップをしてくる名古屋に対して、それでも中二日でこのゲームを迎える名古屋にはちょっと酷な時間帯だったかな、と。我々としては彼らよりも走りきらなければいけないシチュエーションだったので、最後まで粘り強く戦えたのかなと思っています。
 まず、5月はACLで負けた悔しさから始まった月ですけれど、そのぶん、「5月のこの山は我々にとって本当に、絶好の月だ。ここからはい上がる姿を見せよう」という話をして、それでいいスタートが切れました。中断前に優勝を狙える射程圏内まで登りつめようと思います。

■今シーズン(J1で)初の無失点勝利で、コーナーキックも相手に1本しか与えませんでした。守備で良かったところはどういうところでしょうか。

 まず、全員で守るという意識が高かったことと、あとはやはり代表クラスが揃うアタッカー陣を抑えられれば得るものがある、というモチベーションも非常に高かったのだろうなと思います。まずは一対一のドリブルのしかけだったり、あとは空中戦だったりというところのコンタクトの意識も高かったし、「まずは自由にやらせないぞ」という覚悟が、我々の方がディフェンディングサードで高かったのだろうと思います。
 本当に、最後は外からのクロスだけに相手のプレーを限定させたことが、コーナーキックの少なさにつながったのかな、と思います。逆に、名古屋は中二日で我々の裏を突くプレーに対しては、スピード感は今日は落ちていて助かったところがありました。

■ACLの江蘇戦で出られなかった角田選手、そしてウイルソン選手が出場停止になったことを受けた柳沢選手が貴重なゴールを決めました。それぞれについての評価をお願いします。

 まず、角田は前の試合で出られずに敗退したことに対して、出ていなくてもやはりその悔しさは相当なものだったし、その分切り替えて、なんとかこのJリーグで戦っていくしかないという覚悟を今日は示してくれたと思います。
 柳沢は、代役ではなくて、本当に彼が今、ここまでリーグ戦で辛抱させられている中で、危機感をチームに落とし込んでくれています。その危機感を彼がピッチの中でうまく表現してくれています。彼があれぐらい走ったら、ほかのみんなも走らなければいけません。

■2点とも、高さのある名古屋を相手にヘディングで取れました。そのプレーについての評価をお願いします。

 アタッキングサードに入ったらコンビネーションでスルーパスを狙うか、クロスだったら低くて速いボール、ということでした。
 1点目はうまい具合に高さのある角田が攻め上がっていたということと、ファーサイドへのボールに対しては、高さのある選手でも隙があったんだろうなというところを突けたのは良かったと思います。
 2点目は梁からヤナギ(柳沢)への速いボールというのは、間のポジションを取った時の狙いとしては、ミーティング通りで良かったと思います。