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試合日程/結果

第33節 清水エスパルス

<手倉森誠監督記者会見>

<総括>

 まず「天皇杯で対戦して勝たせてもらった相手で、リーグでは勝てていないということに対して、リーグでの清水に対する(手倉森監督就任以来の)初勝利に対してチャレンジしていくんだ。そのなかで、自分達の持っているアグレッシブさ、攻守の準備を早くして、プレーに決断力が出ればアグレッシブさが加速すると。そういったゲームをしよう」という話をしました。
 ゲームの入り方、しかけ方をトータルで考えれば本当にアグレッシブに戦ってくれたと思いますけれども、前半のボールの動かし方で相手のいちばん好物なボールを引っかけてしまいました。それから喫した2点が最後まで響いたゲームになってしまいました。  ただし、自分達の招いたミスを、みんなでまた覆そうとしたその必死さというところは、後半の45分に充分伝わったゲームです。これを勝てなかったというところに対して、受け止めて、次の最終戦と、天皇杯で、ぜひまたこれが結果につながるようなことを目指してやっていきたいと思います。
 選手も、最後のセレモニーにサポーターと用意していたTシャツといったサプライズをしてくれました。そのサプライズより今日の試合で勝ってほしかったですが(笑)、逆にそういったお別れムードも出たなかで、有終の美とはいかなかったのですが、違う方向に結果が動いてしまったことは残念ですけれど、選手も含めサポーターの、その気持ちに感謝したいと思います。

■久々に先発した両サイドバックの評価を教えてください。また、せめて「0-1で折り返したかった」と思うのですが、今日の試合の教訓になったことを教えてください。

 まずは、今日の両サイドバックはアグレッシブに、前へ前へとプレーしてくれました。まずはやはり、守備意識が高まって守備から入っていれば、両サイドバックがあれほど上がれなかったとも思いますけれど、まずは攻めること、強気に入った姿勢というものを前面に押し出したプレーをふたりはやってくれました。
「0-1で折り返したかった」とのことですが、私は0-0で折り返したかった(笑)。トーナメントになればその先制点は非常に大きなウェイトになるので、ゲームプランとしてはもちろんアグレッシブに、判断も早く、攻撃でどんどんボールを動かしたなかで、それでも決定打が出なかったという状況を見たときに、ペース配分というものを考えたゲーム運びが必要になると思いました。
 逆にやはり、押しこんで戻されたボールをまたつける場所というものに対して、やはり取ってカウンターというものは、トーナメントになればそれを狙ってくるチーム、逆にいえば我々もそれを狙いたいシチュエーションだし、そういった部分で相手の心理をうまく突いてそれをかわすことが、トーナメントメンタルでは必要になってくると思います。選手たちにも「勝つための負けにしなければいけない」という話をしたので、ぜひこれを天皇杯につなげていきたいと思います。

■今日もかなり攻めながらも点を取れなかった。天皇杯だけではなく来年以降に点を取りきれるチームになるためには、どういった努力が必要ですか。

 まずは、もちろんチーム戦術であればコンビネーション、グループでの崩しが必要ですが、それに持ちこむためには一人ひとりが今年味わったもの、自分がこうしていれば良かったと感じたものがたくさんあると思います。それは一つひとつの、プレーのクォリティ、ディテールの部分にこだわってトレーニングを積む必要があると思うし、ビハインドをふたつ負ってしまっては、今度はボールを握ったときの精度を欠いてしまうということを今日は味わったと思うので、そういったゲーム運びといったところをうまくコントロールできれば、もし後半に1-1になったならば決勝点は我々に来たのではないかと思います。やはり1点差に詰め寄っただけでは、より相手の守備意識が高まるというシチュエーションにもなりますから。ただし、最後のところで櫛引選手をはじめ、天皇杯で負けた悔しさからボックス内で体を張られたかなと思います。

■主力が欠けてしまったことでできなかったことや、逆に良かった点はありますか。また、「今シーズンの成績が残念だった」という要因は。

 今日のゲームのシチュエーションが、今シーズンを本当に象徴するかのようなものだったな、と思います。けが人が相次いで進んできた今シーズンのJ1のリーグ戦のなかで、それでもいろいろな工夫をしながら、勝ちきれないなかでも選手たちはまた自分達でいいものを探しながら進んできたなかで、今日のゲームでもまたけが人が前節から多く出たなかでも挑まなければいけませんでした。ただし、今シーズン、成績は本当に振るいませんでしたが、そういった意味で多くの選手が場数を踏めたということに対して、本当に来年につながることになるのではないかと。今日のゲームでもまた入れ替わった多くの選手がやれるという手ごたえを示してくれたことで、これから対戦するFC東京に、2戦ありますけれど、また代えながら、いろいろな駆け引きを持ってこの2試合に挑んでいけると確認できたので、もう駆け引きは始まっています。
 うまくFC東京に対して、まずリーグ戦で手強さを示して、アウェーアンドホームというかたちになりますが、来年につながるゲームをぜひして、タイトルにつながるゲームをぜひして、できればこのチームを来シーズンもまたACLで戦わせたいと思います。  遅くまで、ありがとうございました。