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試合日程/結果

2015 明治安田J1 2nd 第15節 ガンバ大阪

<渡邉晋監督記者会見>

<総括>
 お疲れさまでした。まずはホーム最終戦ということで、大勢のサポーターに集まっていただいたことに、本当に感謝を申し上げます。今シーズンはユアスタでなかなか勝てない日が続きました。それに対しては本当に悔しい思いと、残念な思いと、申し訳ない思いでいっぱいです。
 ゲームに関しては、G大阪さんのウイーク(ポイント)と、我々の守備の狙いというものを照らし合わせた中で、どういったかかり方をしようか、そういう狙いどころをどこにしようかというようなものを持って入っていきました。そういったかたちで押しこんだシーンもあったと思います。ただし、シンプルにはじき返されたところでのセカンドボールが、今日は相手に当たってしまう機会が多かったかなという部分と、しっかり同点に追いついた後の2失点目が、時間帯としてもそうですし、ゲームの流れというものを考えても少しもったいなかったかなという感じがしています。
 後半も、ひとつ我々が取れれば、確実に勝点1を取れたのではないかと思っているのですけれども、本当に今シーズンは、勝点1を取ること、あるいは勝点3を取りきるといったところで苦労した、その一年を象徴したゲームになってしまった感じがしています。
 ただし、それを乗り越える力があると信じていますし、それが我々の伸びしろだと思っていますし、東北からまた希望と勇気をたくさん届けられるように、これからまた進んでいきたいと思っています。

■今シーズンになかなかホームで勝てなかったその背景を、どう分析されていますか。
 まずやはり、メンタルの部分で、本来これだけ大勢のサポーターが集まっていただいて、我々の背中を押していただけるというようなところを、しっかりと我々が力に変えるのか、負けが込んでしまうとどうしても萎縮してしまうところがあって、もしかしたらそれがちょっとしたプレッシャーになってしまったのかなという感じはしています。これはあくまでも我々の問題ですので、サポーターの方々は本当に熱心に、真摯に我々を応援してくれたということは受け止めていますし、それには本当に感謝の言葉しかありません。
 それを本当に、我々の12番目の力に変えるものが、まだまだ私達にはなかったということかなと思います。ただし、それも一つ二つのきっかけで、あるいは本当にゲームの中での一つ二つのちょっとした局面のシーンで、それをパワーに変えられると信じていますので、そういったものが我々に身につけば間違いなく上に行くと信じていますし、逆に言うとそれをまたサポーターの方にも信じていただいて、応援をし続けてくれればと思っています。

■今週の紅白戦でいろいろな組み合わせを試した中で武井選手を先発に抜擢した理由と、彼を含む中央の選手たちとサイドとの距離感、バランスについての評価をお願いします。
 まずは、「天皇杯(3回戦)の大宮戦とリーグの(前節・)清水戦を総力戦で戦ってふたつ勝とう」というような話をして、前の試合に臨みました。直近のゲームでは、リーグの清水の勝利、そしてその勢いというものを大事にしたいのですけれども、総力戦でふたつ勝ったという事実、そしてやはり大宮戦で良いパフォーマンスをした武井、それから今週一週間のトレーニングの中でも紅白戦でも非常に良いパフォーマンスをしてくれていたので、武井を使うという判断を私はしました。そこに対して何の躊躇もしませんでしたし、彼らしさも存分に発揮してくれたと思います。
 ただし、今おっしゃったサイドとの距離感ということにかんしては、もっともっとスライドを思い切ってできる部分があって、それはボランチとサイドハーフというよりも、最終ラインのサイドバックとセンターバックの方の距離感が修正すべきポイントなのかなというところが、現時点ではしています。
 ボランチとその他の距離を考えれば、むしろ前後の距離というところが少し気になった部分があって、我々が前からかかったときに、前の選手がもう取れるんじゃないかというような間隔でいっていた分、G大阪さんにシンプルに放りこまれた先にセカンドボールを取れなかったのは、横の距離より縦の距離だったのかなという感じはしています。そこは、しっかり私もゲームを見直してから、もう一度修正できるようにしていきたいと思います。ただし、武井も含め、選手たちは前向きにトライしてくれたと感じています。

■交代は、最初は二枚替え(二人同時交代)をしましたが、その狙いと手応えはどうですか。
 ゲームプランがいろいろある中で、左サイドを一つ起点にして、クロスを入れる、サイドアタックから仕留めるというような狙いを私の中で持っていました。G大阪さんがクロスで少しウイークがあるという分析もありましたし、そう考えたときに野沢の特長と、蜂須賀の特長というようなものを常に合致させて、その組み合わせでしかけられるのではないかという期待がありました。
 蜂須賀も非常に効果的に攻め上がりをしたところまでは良かったと思います。ただし、最後のクロスの質という部分では、今日はなかなか合うシーンがなかったのですけれども、現在の我々のチームの中で、トレーニングも含めて、蜂須賀のクロスの精度というものが飛躍的に上がっています。それを毎日見ている私だからこそ、今日の決断ができたと思っていますし、その起用に関しての後悔はまったくありません。彼が今日のゲームから反省して、やはりトップレベルの相手と対戦したときに、あるいはああいう局面で試合に出たときに、では今度はどのようなかたちでいいボールを供給できるのかというものを反省して次に進んでくれればいいですし、次こそはという思いを持ってやってくれれば、また我々のストロングポイントになってくれればと思っています。

■昨日の時点で松本が負けているので、昨日の時点で来季のJ1残留が決まりました。リーグ戦の終盤ではありますが、来季のJ1残留が決まったことについてお願いします。
 我々の目標はそこではないので、こういったかたちで残留というものに話題がフォーカスしてしまうのが非常に悔しいという思いでいます。
 しかしながら、過去数年を振り返ってみても、非常にチーム力のある、資金力のあるクラブがJ2に落ちるという過酷なリーグであることは認識していますし、やはり地方クラブがこうしてJ1にい続けることの難しさ、あるいはそれをしっかりと成し遂げられている選手たちの頑張りというものは、素直に評価したいと思っています。
 しかし最初に申し上げたように、それが我々の目標ではないので、しっかりひとつでも勝点をまた積み上げる、ひとつでも順位を上げるという作業はこれからもしていきたいと思いますし、天皇杯もまだまだ残っていますから、セレモニーでも申し上げたように、我々のこれからのトライ、成長というものを、残りのゲームで、残りの2ヶ月で、表現していきたいと思っています。