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試合日程/結果

2016 明治安田J1 2nd 第13節 名古屋グランパス

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。9月最後の日曜日に、大勢にサポーターに集まっていただき、本当にありがとうございます。心から感謝を申し上げます。
 ホームで、今日の敗戦で、今年の負け越しが決まってしまいました。昨年からもそうなのですけれども、なかなかここホームで勝てないというところで、非常に残念で悔しい思いをさせてしまって、誠に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 通常より一日多い、中五日での用意でしたので、いろいろチームの狙いというものを細分化しながら、一日一日をしっかりと、対策を練ってやってきたつもりです。ただし、前半の頭の失点というものがあまりにもイージーだったというか、軽率だったというところで、ここ数試合ずっと追いかける展開が続いています。そうなるとやはり、どうしてもいつも以上にエネルギーも使わなければいけませんし、少しゲームを難しくしてしまうなというところはありました。
 そうは言っても、リスク管理をしながら攻撃をしようといったところを、個々数試合またやっている中で、前半はなかなかサイドバックが高い位置を取れなかったと思うのですけれども、それは意図的でした。早々に入れ替わって2失点目を喫したくなかったので、ハーフタイムであらためてまた効果的な立ち位置と狙いというものを伝えて、そのようなところから後半はチャンスを作り出せたと思います。
 願わくばそこでやはり追いついて、そして「さあ、これから」というところにしたかったのですけれども、2失点目というものも非常にタイミング的にも痛かったかなという気がしています。
 ただし、2失点目のシーンだけを切り取って、じゃあ我々のゴール前であのミスが起きたから駄目ですね、ということは、私は言うつもりはありません。なぜなら我々はここからしっかりと攻撃を組み立てる、ビルドアップをしていこうということに今はチャレンジをしていて、(関)憲太郎がボールを持ったときにそこでセンターバックのヒラ(平岡)がしっかりボールを引き出そうというアクションを起こした。そのことは、しっかりと汲んであげたいと思います。
 ただし、そこにボールを預けた、あるいはボールをもらったヒラのジャッジというものがどうだったのかということはしっかり反省、修正しなければいけませんけれども、じゃあそこでボールを取られるから、我々がボールを引き出せませんといって、みんなが顔を背けてしまえば、また長いボールを蹴って、50-50のボールをどちらが拾うのかという作業になってしまうので、そこに対しては、もちろん起きた現象についての修正はしますけれども、そのポジションを取ることに対しては、評価をしていきたいと思います。
 残り4戦になってしまったので、我々の大きなチャレンジというものは具体的な数字では難しくなってきたと思うのですが、何とか残り4つ全部勝って、しっかり最後は白星で締めくくりたいと思っています。

■ 梁選手が先発したのですが、まだ連係や試合勘が足りなく見えたのですが、どう思いますか。

 いえ、別にゲーム勘どうこう、といったところは、私はあまり感じませんでした。ただし、今はチームでビルドアップします、相手のアタッキングサードに入っていきます、といったところで、どのような立ち位置を取ると効果的になるのか、というところは少し理詰めでずっとやっていて、梁の良さとしてそこを外してポジションを流動的に変えていくといったところは梁の良さでもあるのですけれども、時として自分達の狙いのところにいなくなってしまう瞬間はあることはありました。そこは、今週のトレーニングでも本人といろいろ話をする中で、やはりここにいると味方も助かるし、自分も効果的に関われるよね、というところは整理はしていたと思います。
 ただし、そうは言っても、我々が俯瞰で見る部分と、選手が実際に中でやって感じる部分やプレッシャーというものは違うでしょうから、そういったところで少し、一度ボールを触りに下りたり、というところは当然出てきてしかるべきだと思います。
 もしかしたらそれが、仰ったようなゲーム勘、といったところで重なるのかなというところもありますけれども、でも、後半はボックスの中に入っていって富田のスルーパスを受けたシーンだとか、前半もボックスの中に入っていって、少し長いスルーパスを受けようといったところは、あれはもう間違いなく彼の良さです。
 もちろん、それのどちらかを仕留められれば、またそれもまたゲーム勘といったところにつながるのかもしれませんけれども、私は別にそこで彼に不具合があったからとは思っていません。

■ 先制点を許した場面で「イージーなミスがあった」とのことで、練習の中でも闘莉王選手のロングボールのケアをしていたのにそうなってしまった原因は、どこにあると思いますか。

 ちょっと詳しくは、まだ振り返っていないので、もう一回映像を見て確認をしたいと思いますが、まずは角度の全くないボールなのです。私たちの間では「縦、縦」という言い方をしているのですけれども、あれが斜めにボールを入れられたり、斜めにランニングをされたりというと、どうしても一瞬視野を奪われてしまう局面があるので、背後を取られやすいとは思います。でも、闘莉王選手から小川選手に出したボールというのは、ゴールにそのまま一直線に向かう、真っ直ぐな縦へのボールといったところは、見やすいですし、小川選手も、藤村の背後というよりは藤村の見えるところから、あるいは渡部博文の見えるところに、ランニングをしていると現時点では思っているので、そういうところはやはり、前へ走る選手は吸収しましょう、背後を取られないようにしましょう、といったところは、我々の守備の原則としてありますから、ああいうようなかたちで点を取られたというのは、今一年を振り返っても、あまりないと思うのです。それが何で起こってしまったのかというのは、ちょっともったいないし、残念だし、そういう意味で少しイージーだった感じはしています。だから十二分に防げた失点だったと思います。
 ただし、ずっと今週にトレーニングしてきた部分では、どちらかというと闘莉王選手のボールというものが、割と一度シモビッチ選手に入って、そのセカンドボール、あるいはその背後といったところに対するケアを、割と重点的にやっていたので、もしかしたらそこで一瞬シモビッチ選手に対してみんなが意識が行ってしまったかもしれません。それを差し引いたとしても、防げた失点だったと思います。