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試合日程/結果

2016 明治安田J1 2nd 第14節 サガン鳥栖

<渡邉晋監督記者会見>

 なかなか勝ちに恵まれない日々が続いていて、サポーターの皆さんには非常に悔しい思いばかり、残念な思いをさせてしまいました。ようやくここで一つ勝つことができて、まずはホッとしているのと、サポーターの人にようやく喜んでもらえて非常にうれしく思います。
 遠い鳥栖の地まで大勢のサポーターに来てもらいましたし、我々がキャンプでお世話になっている延岡からも、先日に水害で非常に大変な思いをされて、今も難しい時期だと思うのですけれども、我々のために駆けつけてくれて、心から感謝を申し上げます。
 鳥栖戦を迎えるにあたって、いろいろな戦術的な準備ももちろんしてきましたけれども、今日選手に言ったのは、やはりこの間の名古屋戦の後に、いろいろサポーターからも厳しいことをいわれて、それをしっかりと返すのはピッチの中しかないので、まずは気持ちが伝わるプレー、最高のプレーではなくても最大のプレーをしよう、という話をしました。
 今はけが人もまだまだ多い状況で、経験の少ない選手もたくさん出ているのですけれども、間違いなくそういう気迫だとか、戦う姿勢だとかをしっかり見せてくれたと思います。
 もちろん、それだけではなくて、しっかりと鳥栖に対する狙いというものを攻守において共有できていたからこそ、勝ちきることができたので、またそれも選手の成長の証だと思います。
 常に先手を取れたことでゲームを進めることができましたけれども、やはり失点をしっかりとなくして、もっともっと隙のない、手堅いゲームをしなければ、我々の目標としている順位には辿り着けないので、そこはしっかりと反省しながら、残り3戦に進んでいきたいと思います。

■ 守備の課題について、2点リードし、1点を返されたあたり(の時間帯)にオープンになってしまったときには、どのようにして落ち着けようとしましたか。

 まずは、人を代えて、あの時間帯に逃げ切ることは考えていませんから、ひとつ最前線に基点を作ることで、相手陣にボールを運ぶことを考えて金園を入れました。本当はもう少し早く投入したかったのですけれども、彼も本当に久しぶりの公式戦なので、あれくらいの時間がぎりぎりなのかなと思っていました。
 実際に、そこでゾノ(金園)が体を張ってボールをおさめたりとか、ファウルをもらったりとか、ということで、少し前に推進力を持つことができたのかなと思います。
 それの反対側で守るということに関していえば、少しサイドのところで後手を踏んできてしまったために、押しこまれるあるいはクロスを上げられるといったものが生じていたと思います。そこに対して、サイドハーフの選手もフレッシュな人間を入れて、一回そこで蓋をするだとか、クロスを上げさせないだとか、そういった作業にもいち早く取りかかりたかったのですけれども、ちょっといる人間のところと、もう少し、今言ったように、攻撃でもう少し前に行きたいと思ったので、奥埜と梁は引っ張った、というのが私の判断です。
 実際にクロスを上げられても、最後のところでタイトにしていれば失点も防げたと思いますから、もちろん上げさせないこと、あとは上げられてももう一度マークを明確にすること、そういったところはもう少し研ぎ澄まさなければいけないとは感じています。

■ (3得点の)ハモン・ロペス選手の評価をお願いします。

 ウイルソンが今、けがで離脱していて、彼に追わせる役割やタスクの量ということには大きいものがあると思います。その中で、しっかりと3つ、仕留め切れたことは、素晴らしいチームへの貢献かなと思います。
 しばらくゴールから遠ざかっていて、彼によく言っているのは、「自分が打つことももちろん第一の選択肢として必要だけれども、もう少し顔を上げれば周りにフリーの選手もいるし、そういったものも判断の材料として入れなければいけないよ」という話もしました。けれども今日は単独であそこまで行ったり、あるいはクロスに対して飛びこんだり、最後はカウンターで得意のかたちからゴールを奪ったり、といったところは、間違いなく彼の能力の証だと思います。
 あとは、実際に守備のところでも、(西村)拓真と一緒に、効果的なチェイシングもしてくれましたし、本当に素晴らしい活躍をしてくれたと思います。

■ 今日の勝利でJ1残留が決まりました。率直な感想をお願いします。

 ベガルタ仙台というクラブがずっとJ1にい続けるということは非常に重要なことですし、簡単に見えてすごく難しいことだと思いますし、それをこのタイミングでやれたことは、決して遅いとか早いとかを論じる前に、ネガティブな情報ではないのかなと思っています。
 もちろん、もっともっと早く、あるいは我々の目標というものを考えれば、このような位置にいることは望ましくはないので、もっと早くこれを達成すること、あるいはもっと勝点を積み上げることが必要だったと思うのですけれども、結果的に、来年にJ1で戦えるということは、決して悪いニュースではないと思います。
 ただし、今もロッカーでキャプテンの(富田)晋伍が「ひとつ長いトンネルから抜け出したからといって、反省しなければいけないことはたくさんあるし、ここで満足することもないし、残りの3つをまた全部また勝つつもりでやるしかない」と言ってくれたので、選手も同じような思いでいると思います。
 少しブレークがあるので、またしっかりそういったところも整備しながら、決してこれで満足することなく進んでいきたいと思います。