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試合日程/結果

2016 Jリーグヤマザキナビスコカップ 第1節 アルビレックス新潟

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。まずは、平日のナイトゲーム、まだまだ寒い中、大勢のサポーターに集まっていただいたことに感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。
 「ユアスタは、今年こそは我々の勝てる場所にしたい」というような話をずっと選手ともしていて、残念ながら明治安田J1リーグ戦の(1stステージ第2節)FC東京戦は敗れてしまいましたけれども、その後の公式戦のゲームということで、またユアスタで勝利を、笑顔を、サポーターに届けることができたこと、また一緒に喜び合うことができたことを、非常に嬉しく思います。
 前回の試合、アウェイの名古屋で悔しい敗戦を喫した後でしたので、違う大会とはいえやはり公式戦が続く中では負けを続けることはしたくないというような思いがありました。勝つためのメンバーを、今日は選んだつもりです。レギュラー組、サブ組という分け方は、私はしているつもりはありませんでしたし、今日のゲームを勝つには、フレッシュなメンバーで戦った方が、勝てる確率が高いだろうという選択で、今日のメンバーを選びました。
 もともとキャンプをずっと一緒にやってきて、また日頃のトレーニングから「俺を使え」とギラギラした目をしてくれていた選手たちですからしっかりと戦ってくれると思っていましたし、全く心配はしていませんでした。
 苦しい時間帯もありましたけれども、本当に意思統一の取れた、攻守において新潟さんをしっかり叩きのめすことができたのかなと思いますし、ゲームキャプテンの(関)憲太郎も最後に選手の中で「これをしっかりと自信にして進んでいこう」と言ってくれていたので、またこの自信を持って次に進んでいけるのかなと期待しています。

■ 先制点を取って逃げ切ったゲームで、攻守それぞれの評価をお願いします。

 リスタートは新潟さんの隙があるというようなスカウティングができていましたので、いろいろなパターンを準備していました。その中でひとつ決めることができたのは、それを実行する力がなければやはり得点には至らないので、しっかりと結果に結びつけた選手の力をしっかり評価したいと思っています。
 その後のゲーム展開として、押しこまれる時間帯が長くなってしまったのですけれども、その要因としては我々が早々に先制をしたこと、あとは、「少しブロックを組んだときに、我慢しようよ」といった話を、メンタルの点でも戦術の部分も含めてしていたのですけれども、ちょっとそこが、選手の中では意識が強くなってしまったのかなというのが前半だったと思います。
 ただし、ハーフタイムでそこを修正し、蓋をする場所、やらせていい場所というものを明確にした中で、後半を迎えた先には、前向きにボールを取れるシーンもたくさん増えましたし、実際にカウンターで相手のゴールを脅かすシーンも増えたと思います。
 それを仕留めることができれば、本当に我々の力をもうひとつ示せるのかなというところが、反省としてはあります。それは我々の伸びしろだと思いますので、しっかりそれをできるようにすることができれば、攻守において我々が主導権を握るゲームをこれから披露することができるかと思いました。

■ JFA・Jリーグ特別指定選手の榎本選手が初出場で初ゴールという結果を残しました。彼のプレーを監督はどのように見ていますか。

 リスタートに関して言えば、身長もありますし、あとは我々のコーチングスタッフが本当に細かく分析した中で、それを得点に結びつけた。エノ(榎本)だけの力ではなくて、そこにしっかりボールを供給した野沢の精度の高さもあったと思いますし、それをサポートした周りの力もあったと思います。
 本職のセンターバックということでいえば、守備の貢献というものの方が今日は大きかったのかなという気がしていました。相手の3トップに対して前半は少し臆病になりがちな部分があったのでスライドしきれない部分があったのですけれども、前半の途中、それからハーフタイムでそれを修正して、後半は少し勇気を持って、スライドする、あるいは一歩前に踏み出すといったことができたのは、非常に素晴らしかったと思います。
 とても初めての公式戦とは思えないような、堂々とした立ち振る舞いをしていましたし、間違いなく今日のゲームでまた大きな自信をつかんで、我々の大きな戦力にもなってくれるのかなと思いました。

■ 差波選手が(右)サイドで、キム・ミンテ選手と藤村選手がボランチを組みました。差波選手をボランチで使う手もあったと思いますが、結果的にそういうかたちにしたことにはどういった意味があるのでしょうか。

 それぞれのストロング(強み)を生かそうといったことを考えた時には、今日の布陣がベストかなという判断をしました。梁が、前回の名古屋戦でけがをしました。サイドハーフの選手がちょっと手薄になってきている状況で、いろいろな組み合わせをこの3日間で試したのですけれども、(藤村)慶太がサイドハーフをやればどのような特徴があってどのようなプレーができるのかというものはだいたい想像がついたのですけれども、ちょっと組み合わせを考えると、足元で引き出す選手が多くなってしまうのかなという怖さがありました。新潟さんはそこを狙ってカウンターをしかけるのがストロングですから、ちょっとその重心を外すためには、差波に高い位置でプレーをしてもらう、あるいは相手の背後に走るランニングをしてもらう、そういった仕事を必要としていましたので、そのあたりは差波のストロングでもありますし、またいい状態で受けられれば、長いボールも蹴れますし、そういった強みを発揮できる場所、あとは組み合わせというものを考えて、今日の布陣にしました。