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試合日程/結果

2017 明治安田J1 第17節 ガンバ大阪

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。いろいろなことが起きた90分だったのですけれども、結果だけを見れば我々は勝点を1ポイントも取れずに終わりました。いろいろな流れ、あるいはゲームの推移、いろいろなものを考えても、最低でも勝点1を取って、あるいはG大阪さんに勝ち点を与えずに終わらなければいけないゲームだったと思います。
 一方で、勝点3を取るチャンスというものは十二分に我々にはあったので、そういった方向に持っていけなかった悔しさというものが非常に大きくあります。今、選手にも言ってきたのですが、ちょっとの差だと思います。G大阪さんと、あるいは前回のC大阪さんとも。ただし、今はそのちょっとの差が我々には非常に重くのしかかっていて、そのちょっとの差を埋めていかない限り、我々は勝点を積み上げられない。
 ただし、悲観をするつもりもないですし、失点を減らすために守ってカウンターをしよう、という気は、私にはさらさらないです。今やっているものをもっともっと研ぎ澄ませて、勝点3を取れるように、そのちょっとの差を埋めることができるように、日々のトレーニングに励んでいきたいと思います。
 どうか、サポーターの皆さんにも、それを信じていただいて、今日も本当に、本当に、素晴らしい雰囲気を作ってくれたサポーターに勝点3を我々も届けたいですし、何とかもうひと踏ん張りサポーターの人にしていただいて、どうか信じて、残り後半についてきてほしいと思っています。

■ボールを持つ時間が増えていますが、開幕から振り返ってポゼッションで成長したところを教えてください。

 (ボールを)握るだけではないというものは、今はもうはっきり、皆さんにもわかるくらい、進歩の跡があるのではないかと思います。どうしても、リーグが開幕した頃は、握ることで精一杯で、ボールもなかなか前進できないですし、そもそも自分たちがどの立ち位置を取れば効果的になるのかということも理解できないまま、ゲームをこなしている時間がありました。
 ただし、その中で粘り強く勝点を取ることも1つの成果だったと思うのですけれども、今は間違いなく、どのような形でボールを運べばいいか、あるいはどこに立ち位置を取れば効果的に崩せるのかというものが、みんな同じような絵を描けていて、それはもう、我々がゴールに迫るための、ゴールを奪うためのポゼッションであるというように前進できていると私はとらえています。
 ただし、もちろんそこでちょっとしたミス、技術的なミスであったり、ポジションを取るミスであったり、判断のミスであったり、そういうものがどうしても1つ2つ重なると、カウンターを受けると。そこをなくすために、もっともっとそういった精度を高めていかなければいけないと思っています。
 まだまだ伸びしろはあると思っていますし、チャンスも多く作れていると思いますし、変な失い方もしなくて済むと思いますし、やれると思います。

■今日の試合で、勝敗を分けた最大のポイントはどこにあると思われますか。

 まずは立ち上がりではないですか。「難しいゲームになるのを覚悟しよう。ある程度、攻撃も握れる時間がないかもしれないから割り切ろう。握られる時間も増えるかもしれないから、そこも割り切ろうという」と話をして送り出したのですけれども、ちょっと重心が後ろに行ってしまいましたよね。
 守備の部分でも、スライドして押し出すところがなかなか押し出せなかったり、ではボールを握ろうというところでも、立ち位置を取るのが遅くなったり、そこも本当に割り切ってシンプルにといったところがやれれば良かったのですけれども、そこでばたついて、結果的に相手に得点を与えてしまったというものが、ひとつゲームを難しくしてしまった原因と思っています。
 あとは、最後の2-2の状況で、我々としてはもう1点を決して与えてはいけない状況だと思いますし、逆に言うと我々が1点を取るチャンスもありましたし、本当にそこが、冒頭に申し上げたちょっとの差だと思います。そういったものが、結果的には勝点0につながったのかなと思います。

■永戸選手とクリスラン選手の状態は今はどうなっていますか。

 (永戸)勝也は、足首を負傷したようです。ハーフタイムに戻ってきた時は松葉杖をついていた状態だったので、今から病院に行って検査を受ける、あるいはもしかしたら今は検査を受けている状態だと思います。現状、その検査結果というものは私の耳に届いていないので、この場ではちょっと申し上げることはできません。
 クリスランについては、前半早々のバッティングのところ、あと最後に相手のリスタートで彼がヘディングではじき返したところで、脳震盪の疑いがあると。ハーフタイムにドクターがチェックして、危険があるのでこれ以上プレーさせることができないとドクターストップがかかりました。本人は「俺はやれる」ということで訴えてくれたのですけれども、そこはドクターの判断に我々は従って、交代をさせたという状況です。

■最後の交代カードをどこで切るのかかなり迷われていたと思いますが、あのタイミングで梁選手を入れたのはいかがでしたか。

 逆転できると思っていました。逆転した時点で、中野に代えて石川直樹を入れて5バックにして守り切ろうというゲームプランを、私の中では持っていました。交代2人の時点で、我々は逆転できると私は信じていたし、その流れだったと思うので、最後のカードは、理想をいえば勝ち越して、直樹を入れてゲームを閉めると。ただし、その1点が相手に行ってしまったので、ボランチのところでミドルシュートを打てる可能性があった奥埜をボランチに入れて、梁を入れて、あまりにも時間がなかったので、経験値の高い梁にとっては本当に酷な使い方だったのですけれども、最後の残り数分で同点にできるかたちにして、なんとかそれを梁に託したのが、最後の交代のカードです。