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試合日程/結果

2017JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ Aグループ 第4節 大宮アルディージャ

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。まずは、NACK5(スタジアム大宮)に、いつも多くの仙台サポーターさんに駆けつけてもらっています。おそらく、NACK5で勝てたのは久々のような気がしているのですけれども、ようやくそこで今日、サポーターにも笑顔を届けることができてホッとしています。
 ゲームの入りが良くて、いいかたちで先制をすることができました。その後、少しピンチもあったのですけれども、何とか耐え忍んで、後半にも追加点を奪えて、というようなところまでは良いゲームの運び方ではないかと思っています。
 もう少し早めに交代カードを切って蓋をしなければいけない場所というものは間違いなく存在していたのですけれども、いかんせん久々に90分間プレーするような選手がたくさんいましたから、どこで誰が足を攣るのか分からないところがあって、ちょっと交代が遅れてしまったのが、ちょっと私の判断、決断が遅れたというところがあります。
 それでも、最後にまたそこをしっかりとしのいで勝点3を取れたということが、非常に評価したいですし、ただしまだまだ隙があることも事実なので、そういったところは詰めていければと思います。
 最後に、今日のスタメンの11人のうち9人が、生え抜きの選手です。大卒、高卒、ユース上がり、そういった面々が9人いて、そこを移籍組で経験値のある石川直樹と野沢拓也がフォローしてくれました。それで勝ち切れたのは、素晴らしいことだと思います。
 こういった、ベガルタ仙台という決して大きいクラブではなく、地方のクラブがこのように生え抜きの選手をしっかり成長させて、ゲームの中で成功体験を積ませて、なおかつ今日は、勝点3をアウェイで取ることができた。非常に、我々のクラブにとって大きな一歩となるのかなと感じています。
 ただし、これで慢心することなく、次のホームゲームに向かっていきたいと思います。

■奥埜選手をボランチで先発起用した意図を教えてください。

 今、ボランチをやれる選手が、リーグ戦で出ている富田、三田、藤村、それから椎橋だったり差波だったり、というような面々がいるのですけれども、奥埜が今、けが明けでコンディションを上げている状態で、何とかゲームの方にからませて、ゲームコンディションを上げたいという狙いが、まずひとつありました。
 あとは、実際の攻撃のところでは、彼は確実にボールがおさまりますから、そういったところでビルドアップの安定感というところの期待がありましたので、起用しました。
 紅白戦で、二回くらいでしょうか、ぶっつけ本番のような状態でしたけれども、もともとサッカーIQの高い選手ですし、そつなくやってくれたのかなと思っています。
 もっともっと大きい展開をすることで、ウイングバックがフリーの状態のものを利用するということが、おそらく奥埜のところからできたと思うので、それはボランチとしての奥埜の課題にはなると思うのですけれども、逆に今度、シャドーをやったときに、多分いろいろな見方ができると思うので、そういったところを今後に期待したいと思います。

■落ち着いてシュートを決めた西村選手の成長について、どうご覧になっていますか。

 正直なところ、最近はあまり調子が良くなかったです。ルヴァンカップの清水戦の後でしょうか、ちょっと彼とも話をして、「判断が遅れている」と伝えました。
 それがなぜかというと、彼の中でやれることが増えてきて、見えるものが増えてきて、それをいつ、どのタイミングで選択するのかというようなところでの、判断の遅さ、決断の遅さだと思うのです。
 これは間違いなく、彼がこれからもう一回り成長するうえで、非常に大事な局面だと思うので、自分がボールを握れる分、自分で運んでいくのか、味方を使うのか、そういうところを整理しようとしました。
 実際に今日は、得点シーン以外では、あまり効果的なそういうシーンはなかったです。一回、切り替えが非常に遅くて、相手に背後を取られたシーンが中盤のエリアでありましたから、そこは猛省しなければいけないし、ああいうシーンは今シーズンの中でもう絶対に起こしてはいけないので、彼自身もすごく気づいていると思います。
 ただし、アタッカーというものはひとつのゴールでより前向きに、あるいは自信を持ってプレーできると思いますから、今日のゴールでひとつ壁を打ち破ったというような思いで、次からのプレーに期待したいと思います。

■先制点を挙げた佐々木選手のプレーについての評価をお願いします。

 逆に(佐々木)匠は、得点以外も、非常に効果的なプレーをしてくれていたと思います。右サイドで蜂須賀と、非常にいい関係を築けていました。それはこの間の紅白戦の中からもそういうものは見られていましたから、間で受ける、あるいはそこから剥がしていく、そしてボックスの中に入っていくというものが、今は非常に整理できているのかなという感じがしています。
 実際に、ルヴァンカップで彼が結果を出して、その後のリーグ戦でもポジションをつかんでここまで来ているのですけれども、前回のアウェイの清水のリーグ戦では、我々が先にゲームを動かしたというものがあったので、彼を使い切れない状況がありました。
 それでも、本人の調子が悪くはないというものは、おそらく彼も気づいているでしょうし、私も認識していたので、今日に使うにあたっては、思いきってやってくれるだろうというような期待をしていました。
 守備の部分でも、非常にプレスバックも効果的にやってくれていましたし、ああいうものをゲームの頭から今日は90分やり通すことができたのは、また彼自身の成長につながるのかなと思っています。ずっとU-20の日本代表のメンバーに選ばれていた彼が、今は悔しい思いをしていると思うのですが、悔しい思いを晴らすのもピッチ(の中)だけなので、そういったものもこれから彼のエネルギーになってくれることを期待したいと思います。