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試合日程/結果

2018 明治安田J1 第16節 横浜F・マリノス

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまでした。ワールドカップが終わって、Jリーグがいよいよ再開するというようなシチュエーションで、平日のナイトゲームにもかかわらず、13000人を越えるサポーターに集まっていただきました。本当に、ありがとうございます。
 そして、このようにみっともない姿、相当な失点を食らってしまった姿をお見せすることになってしまい、本当に、ただただ申し訳なく思っています。もちろん、テレビを通しても多くのサポーターが見てくれていたと思いますけれども、すべての人に申し訳ない思いでいっぱいです。
 何とか、我々のリーグ戦というものに関して言うと、残り18試合あるので、何とか、今度こそは、ユアスタでこの選手たちを、チームを応援してやろうという思いになってもらえるように、次のアウェーの鳥栖戦で、今日の分をしっかり取り戻して、またしっかりとした姿でホームに戻ってきたいと思います。

■早すぎる先制点や、横浜FMが最初にシンプルにサイドに放りこんできたことなどいろいろな要素がありましたが、一体なぜ、良い立ち位置を取るアクションがなくなっていったのでしょうか。

 2失点目を喫した後に、ピッチのキャプテンの富田とはコミュニケーションを取って、「プランを変えるな。慌てて前に食いつくな」というような話をしました。ただし、それが全体に伝達できたのかというと、それができなかった。それが全てだと思います。
 2失点目も割と早い段階でしたから、そこで慌てて我々が食いつくよりは、しっかりと守備を整備すること、そこからの我々のカウンターや、我々がボールを握ったときに横浜FMさんがどういう立ち位置を取るのかということを見ながら、冷静にゲームを進められれば良かったのですけれども、どうしてもそこで、中にいる選手同士もそうですし、私自身と選手もそうですし、乖離が見られてしまった。それで必要以上にバランスを崩してしまった。それが全てだと思います。
 後半に関して言えば、そこはリスクを背負って出ていくので、最終ラインで1対1になってもかまわないというようなかたちで送り出しました。勿論後半の4失点もやられすぎなのですけれども、少し前に出ていこうというような姿勢は、前半よりは見えたかもしれません。でも、そうなる前に、チームとして意思統一して、ゲームを進められなかった。それが全てだと思います。

■相手のサイドバックがけっこう中に入ってくるような動きがあって、そこから起点になってサイドに、というところがあったと思うのですが、それで困っていたのでしょうか。

 いえ、横浜FMさんとは今年3回目ですし、出ているメンバーは違えど、彼らがビルドアップの時にどういう立ち位置を取るのか、どういう景色になるのか、というものは、選手の中でもイメージがついていたと思います。
 サイドバックが中に入ってくるのは想定内なので、そこに対していつどこでかかるのか、というものを整理したときには、必要以上に相手のゴールキーパーへ、あるいはセンターバックへ深追いすることなく、コンパクトにしてそこからボールを奪いにいきましょう、というようなところで、今週一週間、あるいは前回にルヴァンカップで4-2で勝ったときにも、同じようなゲームプランでのぞんだのですけれども、これまでも何が違うのかというと、早々に2点を取られてしまったこと。2点を取られても、残りおそらく70分以上がありますから、そこでも慌てずに守備を整備しましょうというところができていれば、問題はなかったと思います。
 それがやはり、早く追いつきたい、点を取り返したいという思いから、前にかかろうとする者と、そうじゃない者と、あるいは我々ベンチとの乖離があったから、我々からバランスを崩しただけであって、別に横浜FMさんのビルドアップの立ち位置で我々が必要以上に困った、あるいは驚かされたということではないです。

■カウンターで失点しましたが、中断前の最後のあたりでは、カウンターに対するリスク管理をチーム内で徹底した戦いをできたと思います。そのリスク管理がうまくいかなかった要因は何でしょうか。

 前半の1点目は、まず取られた瞬間で前におそらく人数をかけられていたので、そこでどれくらいいけたのかというところ、そして、背後を取られましたけれども、最終ラインの数的状況はどうだったのかというところで、おそらく我々の方が人数は多かったと思います。
 2失点目もそうです。ゴール前でしっかりと人がそろっていて、人をつかまえていて、それでもやられてしまいます。だからリスク管理というよりは、人数がそろっているのにどれだけやられてしまったのかということの方が、今日のゲームに関しては問題が大きいのかなという感じはしています。
 後半になって、カウンターでピンチの場面があったというものは、それだけのリスクを背負って出ていったので、ある程度は想定内というか、それでもやられてしまってはいけないのですけれども、そこは我々も覚悟を持って、前に出ていったという部分なので、リスクマネジメントのバランスというよりは、そろっている状況なのにあまりにもやられすぎてしまった、セットプレーも含めて、そちらの方が問題が大きいのかなと、現時点では思っています。

■失点(場面)では右サイドのアタッキングサードの手前くらいでパスミス、あるいは不用意なボールの奪われ方があってのカウンターがあったと思いますが、今日の球際の部分に関しては、どのように思われましたか。

 それが、必要以上にバランスを崩してしまったからこそ、球際でいこうと思っても、どうしても距離があると。精神論で片付けたくないので、選手は気持ちを入れてゲームに向かっていってくれたと思います。でも、それを“球際”という表現で言わせてもらうと、(明治安田J1第15節の)鹿島戦でやれていたのが何で今日はできないのかというと、やはりチーム全体としての狙いが少しずつずれてしまった。だとしたらやはり、なかなかここだというときにいけなかったり、いったとしても遅れてしまったり、そういうものが目に見えて球際で今日は負けていたことにつながってきたと思います。
 これが戦術的な部分でのアクションとして私自身大事にしている部分なので、そういった部分は、やはりもう一度見つめ直さなければいけないし、勿論そこにはメンタル的なものも乗っかってくるので、前半の途中からは自信がないようなプレーをしてしまいましたから、そのあたりはもう一回顔を上げて、ファイティングポーズをとって、自信を持って送り出せるように、もう一回していきたいと思います。