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試合日程/結果

2018 明治安田J1 第24節 川崎フロンターレ

<渡邉晋監督記者会見>

 お疲れさまです。5連戦の最後で、川崎Fとのアウェイゲームでは、いつも仙台から、あるいは関東在住の仙台サポーターがたくさん駆けつけてくれるのですけれども、今日もほぼチケットが売りきれるくらいのサポーターが来てくれたということを聞きました。彼らの声援とパワーに結果的に応えることができず、非常に悔しく思っています。
 5連戦の最後なので、まずはフィジカル的にフレッシュな面子で最初のラインナップを組んで、守備から入るようなゲームをする、その先に少しこの間の天皇杯で戦ったメンバーも入れ込みながら、相手陣内に押しこむ時間を作りたいという考えでした。ちょっと、アンラッキーなかたちで失点してしまい、そこからもう一度我々がパワーを持って出ていくというところに関していえば、そういうものを示すことができなかったという感じがしています。
 今、選手にも話をしたのですけれども、やはり技術的な部分での差というものは、今日は感じたものはある。ただし、そういうチャンピオンの川崎Fさん相手だから、0-1で惜しかったね、ではなくて、やはり今日だって最低でも勝点1でも取れたのではないかと思うし、勝てたと思うし、そのようなメンタリティーでいかないと、この先に我々は上にいけないと思うので、本気で悔しがって、残りのゲームにつなげていきたいと思います。

■ジャーメイン選手を先発させたことと、石原選手、最後のハーフナー選手を起用した狙いを教えてください。

 まずは、ジャメ(ジャーメイン)とナオ(石原)に関して言うと、チーム全体の狙いやタスクというもので、何か大きな変化というものはないです。理想を言うと、より高い位置でボールを奪いたい、そのために2トップはどうやってプレッシャーをかけると。ではそれができなかったらどうしましょう、では奪った先にはどうやって出ていくのか、そういった狙いというものは、最初に申し上げた2人に関して言うと、狙いは一緒です。
 ただ、ジャメに関して言うと、ではスプリントで出ようということに対しては、やはり川崎Fさんに対策をされていたので、なかなか走るスペースがなかった。だとしたらどこにスペースがあるのかというと、やはり足下におさめられる時間を作れると思ったので、そのあたりでおそらく苦労した部分があった、という感じがしています。
 ナオに関しては、そこにおさめてくれるのが彼のストロングでもありますから、そういったものを期待して実際にそれができればインサイドハーフが潜っていく、あるいはウイングバックが飛び出すというところを、もっともっと作りたかったと思います。
 ただ、それができたかというと、回数的には少なかったと思います。やはりナオに入る前に遮断されてしまいました。
 マイク(ハーフナー)を入れてからは、システムを変えて、時間の経過とともにある程度はマイクをめがけて長いボールを入れる、そういうかたちでもかまわないという話は、キャプテンの(富田)晋伍を通して言ったのですけれども、どうしてもそこができなかったですね。ただそれがなぜかというのは、映像を見て振り返りたいのですけれども、マイクが入った分、相手の最終ラインが下がる、実はバイタル(エリア)が空く、そこでシャドーに刺してチャンスを作る、そういう景色が見えたからこそそういう選択をしたのかもしれないし、だとしたらそれは責められないので、もう1回そこは整理したいと思います。
 大まかに言えば、そういう狙いでした。

■インサイドハーフに椎橋選手を使ったところを始めて見ましたが、その意図と、彼が入ったことでどのような効果が見えたでしょうか。

 1つ言わせてもらうと、初めてではないです。レイソル戦でもそこでは使っているので。彼があそこでプレーしたのは初めてではないです。
 まずはしっかりした守備で相手のボランチにプレッシャーをかける、あるいはスライドして相手のサイドバックのところに行く、そのようなタスクを彼には課しました。あとは、冒頭に申し上げたように、中2日の連戦だったので、フレッシュな人間をより多く使いたい、そのような狙いがあったので、彼をあそこで起用しました。
 実際に前半は、彼のところでボールを奪えたり、アタックのところでも彼のところで1つ落ち着かせて前進できたりということができていたと思うので、思ったよりもやれたという印象です。
 ただしそこからまたポジションを変えて、最後に3バックのいつものところということになると、ちょっとばたつきもして、ただそれも、彼にはこれからこういうこともやるよ、という私のメッセージでもあるし、そこでもしっかりとプレーを整備してやってくれることを、期待したいと思います。そういうスムーズさが出れば、おそらく東京五輪でもそういう選手が重宝されると思うので、そういうところをしっかり見据えて、どのポジションでも、どこに変わっても、高い水準でのプレーというものを、これから期待したいと思います。

■川崎Fのサイドの選手が中に入ってくる場面が続いていましたが、その中で富田選手を中心に背後から来た選手と中村憲剛選手の2人や3人を見て対応するのは大変だと思いますが、かなりその部分ではうまくいっていたのではないかと見ていて思いましたが、そのあたりの手応えはいかがでしたか。

 おっしゃるように、やられてはいないです。ただし、理想を言えば、もっと高い位置でボールを取りたかった。そのための布陣でしたし、選手の選考もあったので、それができなかったのは少し残念です。
 でもそれはおそらく、連戦だったり気候だったりというところの部分でエネルギーを出し切れないというものがあったと思います。では、それができなかったらどうしましょう、というプランも、選手はすぐに対応してくれましたから、そういう意味では流れの中で、ヒヤッとするような場面というのはほとんどなかったと思います。実際、前半もポストに当たったシュートは2本ありましたけれども、我々のセカンドボールが相手に渡ったり、我々がボールを奪って出ていこうとしたときに、逆にカウンターを食らったりというところで、我々がしっかりブロックを組んでいればそうそうやられないということは、川崎Fさん相手にも示せたと思います。
 ただ、ボールを奪った先に、我々はミスが多いので、そこを高めていかないと、なかなか自陣から出ていけないと。そこは、守備がOKだったからいいでしょう、とは片付けられないので、ちゃんとそこをしっかりこれからリンクさせるように、もっとこれから高めていきたいと思います。