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経営検討委員会の提言に係る取り組み状況について(4月6日現在)

掲載日:2021年4月19日

経営検討委員会の「株式会社ベガルタ仙台の経営に関する提言」に係る、4月6日現在(取締役会)の当クラブの取り組み状況についてお知らせいたします。各項目につきまして実施内容を更新しております(青字の箇所)。

株式会社ベガルタ仙台の経営に関する提言について
近年の赤字の構造的な要因を検討し、健全経営に転換するための方策について提言をいただく目的で、社長の諮問機関として設置された経営検討委員会の開催(2020年7月16日から9月17日の期間に5回)を経て、2020年9月28日に提出されました。
経営検討委員会の提言内容および当クラブの対応について

株式会社ベガルタ仙台の経営に関する提言
コロナ禍における対応

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
1.ユニフォームスポンサー料の獲得強化 ・スポンサー「未定枠」4か所の新規見込先のリストアップと進捗管理の徹底を行う。その際、県内企業にこだわらず折衝を行い、必要に応じて社外取締役や行政の支援を要請するなど、総力を挙げた取り組みとすること。
・既存のスポンサーへの丁寧な説明、増額要請を含めた定期的な意向把握を行うこと。
・社外取締役および株主にも協力を要請したうえで、当面の最大の課題であるユニフォームの未定枠のスポンサー獲得に全力をあげる。(ユニフォーム作成の入稿期限11月末まで)
・2021年シーズンのスポンサー営業の早期開始。(9月開始、例年は11月から)
実施内容
・社外取締役等の協力を得て、スポンサー獲得に努めている。
・ユニフォームスポンサーの2箇所(胸上部、背中裾)を中心に、新規スポンサー獲得と試合のスポット協賛、小口協賛のセールスを既存先へ実施していく。
・2020年度の実績額は見込みベースで達成。引き続き2021年計画の達成を目指す。

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
2.入場料収入減への対応 ・従前の年間チケット購入者に引き続き購入していただけるよう、「つなぎとめ」施策の実施が必要である。
・Jリーグ放映権の配分を全クラブの共存が図れる方式とするよう、リーグの理解を求めること。
・コロナ禍で来季の年間チケット販売が困難なため、ファンクラブ会員に先行・割引購入権を付与して年間チケット会員を誘導し、会員の継続に努める等の「つなぎとめ」施策を実施する。(12月)
・共存重視のJリーグ配分金の配付を要望していく。(継続)
実施内容
・「つなぎとめ」施策として実施しているファンクラブ入会募集。
入会数7,147件、会費収入3,083万円(税込)(目標3,400万円)(2021年3月31日現在)
・引き続きJリーグ配分金については、要望していく。

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
3.施設使用料等の減免要請 ・スタジアム施設使用料等の減免について、特段の配慮をいただけるよう、仙台市に経営状況の丁寧な説明と要請を行うこと。 ・仙台市に経営状況を丁寧に説明したうえで、減免等の支援について特段の配慮を依頼する。(10月)
実施内容
・仙台市に経営状況を説明したうえで、減免の支援を依頼し、2020年10月28日以降のスタジアム施設利用料も適用された。
・今シーズン以降の中期的な事業収支計画に基づく必要性を理解いただけるよう丁寧に説明し、期間相応の減免をお願いする。

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
4.クラウドファンディング等による資本強化 ・クラウドファンディング等の実施による資本増強を行うこと。加えて法人向けに寄付または特別協賛による支援を要請すること。 ・クラウドファンディング等の緊急募金を実施した。(9月)
・法人への今季および来季の協賛金増額を依頼する。(9月開始)
実施内容
・2020年9月26日に「クラブ緊急募金」を開始したが、不祥事対応より10月23日に中断した。(募金総額21百万円)
・2021年1月15日から3期間、リターン型のクラウドファンディングを実施。
①:1/15~2/9、1,270名、10,814千円(目標3,000千円)
②:2/10~3/8、833名、8,017千円(目標3,000千円)
③:3/9~4/4(3月19日現在)534名、7,543千円(目標4,000千円)

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
5.ファン・サポーターに向けた情報の発信 ・経営環境の厳しい現実を、ファン・サポーターに向けて率直に情報発信し、フロント・チーム一体となって支援を要請する。 ・経営状況についてのサポーターズ・カンファレンスを開催する。(10月)
・「提言」への対応内容および実施状況を公表していく。(10月)
実施内容
・サポーターズカンファレンスは、10月開催を予定したが、選手の不祥事対応により延期し、12月17日新経営体制で開催、12月24日議事録公開。
・2月16日、2021シーズン開幕向けサポーターズカンファレンスを開催、新シーズンを迎えるにあたって意見交換。2月26日議事録公開。
・10月6日「提言」をHPで公開。
・2月12日「提言」取組み状況について1月26日現在をHP公開。

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
6.経営危機を乗り切るための身を削る取り組みの必要性 ・クラブ自身が最大限の「自助」努力を行うことで、支援する側の「共助」、「公助」が行われるものであるとの認識を、経営トップから個々の社員、また監督・スタッフをはじめチーム全員まで、しっかり浸透させることが必要である。
・事業継続のために利害関係者の理解を得るには、役員報酬の削減や賃金の一時的カット等のまず身を削る取り組みが求められる。
・「提言」の内容を社員およびチーム全員に周知したうえで、「自助努力」をクラブに徹底する。(10月)
・人件費削減等の聖域なき経費削減を実施していく。まず、役員報酬を募金実施期間は2割カット、それ以降は1割カット(自主返納による)を実施する。(9月~継続)
実施内容
・社内会議、およびびイントラネットにて提言内容を周知し、意識付けを行っている。
・旧役員2名の報酬2割カットを10~12月実施済。
・今期中、フロント人員の退職者の補充はせず、必要業務は期間雇用等で対応。
・時間外労働削減として、変形労働時間制の活用に加え、1月より「定時退社ノー残業デー」を実施。
赤字の構造的要因の改善

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
1.スポンサー収入に係る経費削減 (少額スポンサーの)複数年契約等の導入による経費削減も検討すること。 ・営業活動の効率化を検討・実施していく。(2021年1月~)
実施内容
(新規先)
・代理店等の提携先とのパートナーシップの締結の活用により新規スポンサー約10社を獲得した。引き続き、積極的にパートナーシップ提携先を増やして新規獲得企業の獲得に営業活動中。
(既存先)
・繁忙期以外の時期に訪問し、関係性を構築した上で円滑な契約につなげている。
小口協賛のセールスをしながら既存先との関係構築の強化を図っている。

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
2.入場者数増加への取組強化 ・入場者およびの市民・サポーターの意見に耳を傾け、入場者数の増加を意識したクラブ全体での改善への取り組みが求められる。
・席割やチケット価格の見直し、年間チケットの販売強化を検討するとともに、昨季導入したダイナミックプライシング制についてメリット・デメリットを検証すべき。
・来場者アンケートを毎試合実施し、定量と定性の両面から分析を行ったうえで施設・サービスの改善に取り組んでいく。(継続)
・ダイナミックプライシング制のメリット・デメリットを検証するとともにチケット価格の見直しを検討する。(2021年1月)
実施内容
・2021年度は来場者アンケートを全試合で実施し、ファン・サポーターの意見・要望を反映した改善を進めていく。(3月6日開幕戦より実施済)
・2020年のダイナミックプライシングの増収効果は約10百万円。お客様に制度へのご理解をいただける方策も検討しながら運用していく。(継続実施中)

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
3.物販収支の改善 ・予算・実績の管理に係るPDCAサイクルを適切に回し、仕入・在庫管理の定期モニタリングを徹底し、収支の透明性を図りつつ収益を積み重ねることが必要である。
・スタジアム滞在時間を伸ばすための魅力あるイベント企画等を検討する必要がある。
・抜本的なグッズ部門の収支改善および経費削減の方策を検討・実施する。(2021年1月)
実施内容
・物販収支の改善を図るため、2021年1月からグッズ部門を加茂商事㈱に業務委託し、経営の効率化を図った。(2月1日業務委託完了)
・カーサベガルタの泉中央からの移転をカバーする泉中央でのにぎわい演出イベントを検討していく。(継続検討)

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
4.女子チーム運営経費の削減 ・女子チームの経営権譲渡により財務面での改善が期待できる。経営権譲渡の対応に当たっては、ベガルタ仙台との関係性が複雑となることに留意し、会計上の透明性が確保できるよう事前に問題点等を十分整理し、譲渡後に禍根を残すことのないよう取り組むことが必要である。なお、試合運営時のマンパワー、練習施設の使用料等についても透明性を担保した調整を行うこと。 ・9月1日に㈱マイナビへの経営権譲渡の基本合意を締結。
・10月中旬のWEリーグ参入決定後に、指摘のあった事項に留意して、収支改善に資する調整を行ったうえで、経営権譲渡を実施する。(2021年2月1日)
実施内容
・取締役会での決議を受け、2021年2月1日に経営権の譲渡完了。
・施設使用料(泉PTサッカー場等)契約締結。

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
5.取締役会の機能強化 ・取締役会の決定機能・監督機能の強化のため、①議論可能な役員数とする、②取締役会の補完的機関として「ガバナンス委員会」(仮称)を設ける等の改善を検討すべき。 ・取締役会等での各取締役からの意見を集約し、次回株主総会(2021年4月開催予定)での改善を検討する。
実施内容
・「人数のみならず議論すべき案件が上程されていない」「活発な意見交換のための時間を設ける場が必要」等の意見を踏まえて、従来の議案事項「決議」「報告」の他に「協議」事項を設け、忌憚のないご意見ご助言をいただく議事運営へ変更。
その他

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
1.中長期的な経営ビジョンの策定 ・「市民球団」として、選手・フロント・サポーターを含め、関係者が一体となって経営の危機を乗り切るためには、期間の長短を問わず経営が「経営ビジョン」を明確に示す必要がある。 ・現在策定中の中期ビジョンを早期にとりまとめて公表する。(11月)
実施内容
・素案作り着手。
現状のビジョン見直しと「Jリーグ中期計画」の経営5領域と連動する中期経営計画の策定を進める。(4月6日取締役会にて協議中)
(経営5領域:社会連携、フットボール、顧客価値、事業強化、経営基盤)

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
2.ボールパーク構想の推進 ・クラブの中長期的な成長を視野に入れ、収益基盤の強化・多様化を図るため、スタジアムのボールパーク化を検討するべきである。 ・コロナ禍克服後の中期的課題として、自治体および関係企業に協力を要請して、スタジアムを中心とした街づくりを検討していく。(継続)
実施内容
・「スタジアムパーク」の実現に向けて2021年1月に当社内に「スタジアムパーク構想準備室」を新設。
・関係者等によるミーティングを実施予定。(2021年5月中)
・今後、仙台市等と連携して検討を進めていく。

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項目 主な提言内容 対応予定内容(実施時期)
3.「コロナ後」の観戦スタイルへの対応 ・「コロナ後」のライフスタイルの変化に対応していくため、スタジアム観戦のインセンティブとして「スタジアムでなければ得られない情報」の提供等について早急な検討を開始すること。加えて、現状においても実施可能な企画については、スピード感ある取り組みが重要である。 ・スタジアム観戦のインセンティブ引上げ方策について、他クラブの動向も把握のうえで、実施可能な施策から実施していく。(継続)
実施内容
・スタジアム来場のインセンティブとなるイベントや新たな応援スタイルを企画・実施していく。
・熱狂的スタジアム観戦と場所を選ばない視聴体験の推奨。
・2021シーズンは一部席種で立っての応援が可能。昨年に引き続き太鼓の使用可。