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2025タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!with大久保剛志(YUKI FOOTBALL ACADEMY)&Play Onsideレポート
掲載日:2025年12月24日
タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!2025
4年連続の取り組み

本年も10月2日(土)の大宮アルディージャ戦にて、タイのスラムや難民キャンプで暮らす社会的に弱い立場の子どもたちのため、使用しなくなったベガルタ仙台グッズをサポーターのみなさまに寄付いただくことから事業がスタートしました。今年は164名のサポーターの方々から合計778アイテムを寄付いただきました。当クラブOBの大久保剛志(以下、大久保選手)が運営するYUKI FOOTBALL ACADEMY(以下、YUKI)のみなさまには今年もボランティアで受付を担っていただきました。
【10月4日 J2 大宮戦】タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!実施のお知らせ | ベガルタ仙台オフィシャルサイト
昨年同様に、2日間2つの都市バンコクとメーソートでサッカー教室を実施しましたが、みなさまからお預かりしたグッズはより必要とされる子どもたちに行き渡るため、ミャンマーの国境に面するメーソートの子どもたちにのみお届けしました。
それを現地NGOのPlay Onside(以下、PO) PlayOnside – For Equal Opportunityに、デリバリーやサッカー教室を含めた現地でのコーディネートをサポートいただきました。
支援者について
25年11月中旬、富田晋伍(3年連続参加)クラブコミュニケーターと梁勇基(初参加)クラブコーディネーター含めた5名のベガルタスタッフがタイに渡りました。そこには、本年もクラウドファンディングを通じて本活動に寄付をいただいたサポーターの千田颯真さん、個人協賛いただいた富樫耕一さん、サッカーを通じて東南アジアの子どもたちを支援している松下裕二さん3名のボランティアが2年連続でご参加いただき、今年からは、アフリカや東南アジアなどで国際協力、人道・開発支援に長年従事されている五十嵐和代さんにも新たにボランティア参加いただきました。
また、YUKIからは大久保剛志と初参加の佐藤修一コーチ、タイ語通訳のメイさん、3年連続で英語通訳ボランティア参加の黒田るな子さん、そして4年連続現地ボランティアコーディネーターの北村明子さんと常連のメンバーも加わり、ベガルタ仙台×YUKI FOOTBALLのドリームチームが結成されました。

グッズのお届けとサッカー教室
メーソートでは、40名ほどの中高校生年代の子どもたちに女子選手を含めた大人チーム50名ほども参加いただき、賑やかなイベントとなりました。
まずは、子どもたちへグッズの贈呈式を実施。10代中頃の子どもたちとなると、喜びながらも落ち着きのある大人の反応で謝意を示してくれました。


その後は、YUKIのコーチ陣主導によるサッカー教室を開催。
ただし、今回はゲームをメインとしたい!という現地の子どもたちの声に応えるべく、大半の時間をメーソートチームVS ベガルタ&YUKI合同チームでミニゲームを実施しました。
子どものみならず、大人の女子選手のチームとも試合ができたことは、ボランティアで参加したみなさんにとっても感慨深いものでありました。



メーソートの今、スラムコミュニティと国境付近にて
サッカー教室の後は、国境沿いのスラムコミュニティを訪問しました。3年連続で訪問していますが、コミュニティの現状に大きく変化はありませんでした。難民であるため、IDがない。自分の出生を証明するものがない、自分の正確な誕生日がわからない、など課題を抱えながらの生活。結果として清掃プラント近くの異臭が漂うエリアでのコミュニティで居住しながら、低賃金での労働を強いられる実情。


ネグレクト、児童労働、不満足な教育環境、井水で生活している住環境など変化はありませんでした。でも、そこから抜け出し、自ら立ち上がり支援する側になれるよう支えている人、団体がまだまだ試行錯誤をしていることが再確認できました。コミュニティにはサッカー場などもあり、そこには子どもたちの笑顔がある。昨年寄贈したベガルタユニフォームを日常で活用し続け、期待を寄せてくれている方々がいる。
だからこそ、少しでも明るい兆しがみえるまで、クラブがやり続けるべきこと、使命を感じずにはいられませんでした。


コミュニティ訪問後は、タイとミャンマーの国境付近を視察しました。内戦が続く中今でもミャンマーから川を越えて、タイに続々と難民が押し寄せてくる現実に変わりはないそうです。また、この国境エリアは、日本でもニュースとなっている特殊詐欺の拠点と思わしき建創な構築物がそびえたつ場所でもありました。周辺は川がせせらぎのどかな自然を感じさせる雰囲気の中、異空間を感じさせる佇まいには、闇の深さを感じざるを得ませんでした。

おわりに
当クラブはSDGsの基本方針にて「みなさまのハブとなり、パートナーシップで地域課題の解決に取り組み、地域とともに未来を創る活動に全力を」と謳っています。
宮城、仙台が軸となるが、可能性はホームタウンに留まらず、アジア、世界へと通じます。
地域問わず、課題を顕在化させ、発信し主体的に解決に取り組む。これが地域に生かされたJクラブの存在意義であることを忘れてはならない。
4年目となる活動を終え、クラブとしてできることは何か、継続的に支援していく使命を改めてふつふつと感じています。クラブ単独でできることではなく、サポーターの方々の寄付があり、スポンサーのみなさまのパートナーシップがあり、ボランティアの方々の支えがあって、成り立つ事業です。
改めて、本取り組みに共感しパートナーとしてご支援いただいたキットさま、JTBさま宮城商事さま、YUKI FOOTBALL ACADEMYの佐藤修一コーチと黒田るな子さん(アンリーシュ合同会社代表、ベガルタ仙台サポーター)、YUKIとBangkok FC通訳のメイさん、個人協賛でご支援いただいたた富樫耕一さま、クラウドファンディングで寄付いただい千田颯真さま、ボランティアで参加いただいた一般社団法人グローバルブリッジプラスの松下裕二代表理事、五十嵐和代さま、例年団体をつなぎコーディネートしてくれる北村明子さま、現地窓口として奮闘してくれたMiss LauraとPlay Onsideのみなさま、全ての活動に常に全力で協力してくれるクラブOB大久保剛志。
そして毎年多くの善意を寄せていただいた誇り高きベガルタ仙台サポ―ターのみなさまに、最大限の感謝を申し上げ、恒例のこの言葉でしめさせていただきます。
コップンクラップ!(タイ語でありがとうございました)

番外編で実施したBangkok FCとの合同サッカー教室の様子
仙台市のインバウンド促進活動の様子
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タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!
