NEW HERO

MF 7 関口 訓充 Kunimitsu SEKIGUCHI

1985年12月26日生まれ 171cm/66kg 東京都出身
永山FC→FC多摩Jrユース→帝京高→ベガルタ仙台(2004年加入)→浦和レッズ→セレッソ大阪→ベガルタ仙台(2018年加入)

経験を積み戻ってきたベテラン。
苦しいときにも声を出せる存在。

 ベテランの意地がこもった一発だった。関口訓充は明治安田生命J1リーグ第15節・FC東京戦で、74分に今季初得点となる先制ゴールを決めた。

 2004年にプロ生活をこの仙台でスタートさせ、J2優勝やJ1優勝争いを経験。その後、浦和とC大阪でプレーし、昨季途中に仙台へ戻ってきた。仙台を離れている間に、いろいろな監督や選手とともにプレーしてきたことで、プレーの幅などが広がった。「その経験をチームに還元したい」。今ではベテランとなった関口は、若手にも積極的に声をかけ、周囲を盛り上げ、チームを強くしようという努力を欠かさない。

 久しぶりに開幕を仙台の選手として迎えた今季、序盤戦でなかなか試合に出られない時期もあった。しかし、そのような時期でも、自らの技を磨きつつ、苦しい状況にあったチームを盛り上げようと声を出した。

 そして、J1第14節・名古屋戦で再び先発に。リーグ戦でもチームが連勝する中で、関口の献身的な守備は味方を影ながら支えていた。

 FC東京戦でのゴールは、そうした姿勢や、「あの角度からのシュートは個人でも練習していました」という日頃の努力が実ったものだった。シマオ・マテのクロスを長沢が競ったこぼれ球を、いち早く関口が拾う。「こぼれたときにゴールとの距離が近かったので、対峙した選手のタイミングをうまく外せれば入るなと思っていました」。DFをかわし、思い切って打ったシュートが決まった。

 殊勲の一発にも、関口は先を見て気を引き締め直す。「年間を通して、波のないサッカーをしないといけない」。自分だけでなくチーム全体を意識するベテランの言葉には、力がこもっていた。