NEW HERO

DF 2 永戸 勝也 Katsuya NAGATO

1995年1月15日生まれ 173cm/73kg 千葉県出身
中志津SC→P.B.J千葉ジュニアユース→八千代高→法政大→ベガルタ仙台(2017年加入)

全ての経験を糧に。
プレーの幅広げ、さらに結果を。

 鬼気迫る一撃だった。0-1で迎えていた明治安田生命J1リーグ第27節・横浜FM戦の終盤に、仙台は猛攻をかける。そして89分、左サイドバックの永戸勝也が、ダイナミックな斜めのパスを逆サイドへ。ジャーメイン良がこれを受けてつなぎ、ハモン・ロペスが密集でシュート。これは右ゴールポストに当たってしまったが、跳ね返っていた先に、永戸がいた。

 「スタジアム全体、こちらの流れに持ってこられるような声がサポーターから響いていました」。サポーターの声にも背中を押され、永戸は右サイドに展開した後に足を止めるどころか、加速してゴール前へ走りこんでいた。そして、左足を振り抜き、相手GKが手を伸ばしても間に合わないコースと速度にシュート。永戸のプロ2ゴール目は、チームを救う同点弾となった。

 もともと、縦へのダッシュや、球種が豊富なクロスなど、攻撃面の武器が多い選手だ。勿論、DFとして必要な対人守備やカバーリング能力を備えている。Jの舞台でもその力を発揮し、ルーキーイヤーの2017年に開幕戦から出場を続けていたが、挫折も何度となく経験していた。大けがによる長期欠場もあれば、左ウイングバックと3バックの左の両方を経験する中で、プレーの拠り所を見失い先発から落ちたこともあった。しかし、現在は4-4-2の左サイドバックとして、これまでの経験を活かしている。守備の巧みな位置取りや、相手の開けたスペースを見逃さない攻撃参加。さらに、セットプレーのキック。前々節は2アシスト、前節は1ゴール。「残り7試合、ひとつでもゴールもアシストも増やしていきたい」。上り調子の背番号2は、さらに結果を出そうと前を向く。