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DF 6 板倉 滉 Ko ITAKURA

1997年1月27日生まれ 186cm / 75kg 神奈川県出身
高木FC→さぎぬまSC→あざみ野FC→川崎フロンターレU-12→川崎フロンターレU-13→川崎フロンターレU-15→川崎フロンターレU-18(2014年/トップチーム登録(2種))→川崎フロンターレ→ベガルタ仙台(2018年加入)

仙台で踏み出した、
若武者の大きな第一歩。

 大きな第一歩だった。2月25日に開催された、今季の明治安田生命J1リーグ開幕戦。この第1節・柏戦でフル出場を果たした板倉滉は、3バックの一角として無失点に貢献しただけでなく、53分にはこの試合の決勝点となるゴールを決め、チームを勝利に導く活躍を果たした。

 板倉は今季、川崎Fから期限付き移籍で仙台に加わった。年代別日本代表でも活躍する彼は、1月のAFC U-23選手権にU-21日本代表として参加し、2試合連続ゴールを決めるなど調子を上げて、仙台のキャンプに合流した。そして仙台での初実戦となった2月10日の練習試合・広島戦で、ボランチとして出場。一対一の守備の強さだけでなく、前線への鋭いパスの供給などでも存在感を見せていた。それから開幕までの準備でも、あるときは中盤で、またあるときは最終ラインでプレーし、仙台のスタイルについて理解に努めていた。

 「もっと攻撃に移ったときにプレーの選択肢を増やせるようにしていきたいですね。しっかりコミュニケーションを取って、試合中も、もっと首を振って味方と相手の位置をしっかり把握できるようになりたい」。的確なポジショニングに裏打ちされた組織が仙台の特徴だが、板倉はその中で持ち味を発揮しようとしていた。

 そして開幕戦で、板倉はこれから“ホーム”となる、ユアテックスタジアム仙台で、先発出場を果たした。柏の強力な攻撃陣に対しても一歩も引かず、鋭い寄せで攻撃の目を摘む。そして奪ったボールを素早くフリーの味方に託した。

 そして53分、セットプレーの流れから、古林のクロスがゴール前に上がる。そこで待っていたのは板倉だった。「高さを生かしたヘディングは得意なので、そのかたちが出せて良かった」。競り合う相手を寄せ付けないヘディングシュートが、見事ゴールに突き刺さった。彼にとって嬉しいJ1初ゴールは、新天地での名刺代わりとなった。

 開幕2戦を無失点で終えても、この若武者は満足することはない。「失点をゼロで抑えたことは大きかったけれど、もっとしっかり中を締めなければいけない場面もありました」。この仙台で成長を続けながら、これからも板倉はチームの勝利に貢献する。